次なる世界規模の油田は、アフリカの大西洋沖の海底から深さ2マイル(約3.2キロメートル)以上にある塩層の下に眠っている可能性がある。
この塩層は、石油会社幹部らの強い関心を集めている。大西洋の南米側では、過去10年間に発見された複数の大型油田が同様の塩層に覆われていた。このため、ブラジルにとって世界4位の産油国となる道が開けたとみられている。地質学者らによると、塩層が問題となるのはその下にある物質を覆っているため試掘井をより深く掘削する必要があり、1カ所当たりの費用が6000万ドル(約46億円)を超える点だ。
英BPやノルウェーのスタトイルなどの探鉱会社は、西アフリカ沖で最大750億バレルに上る原油を開発し利益を得ようとしている。この量は現行の価格で換算すると約7兆5000億ドルに相当する。米モルガン・スタンレーの推計によれば、これらの企業は塩層に覆われる前に形成された岩石の内部に埋蔵されている原油の探鉱・開発に向け年間で計300億ドルを投じる見通しで、掘削船やプラットフォーム、パイプなど油田サービスの利益も下支えしそうだ。
モルガン・スタンレーのアナリスト、エバン・カリオ氏(ニューヨーク在勤)はインタビューで「多分、現時点では世界で最も有望な海盆だ。商業的な発見が1カ所あれば他社にとってのリスク要因は減るだろう」と述べた。
海塩層下の原油掘削は今年、ガボンやコンゴ共和国、ナミビアで予定されている。
(スクリーンショット・参照元記事)
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