旧議事堂内
6日(水)穏やかな快晴の日々が続いている。今日は退職教員の会で市内めぐりを実施した。県政記念館(旧新潟県議会=国の重要文化財)からスタート、白山公園内の石碑、古町経由で大学病院食堂で昼食、護国神社へ。最後はめぐみさんが拉致された現場を確認して2時半頃解散。
案内者が私をはじめ歴教協のメンバーだから、普通の観光ガイドではない。同じ石碑を見るにも裏側から見る。久しぶりに護国神社を訪れて驚いた。社殿に向かって左右に最近の世相を反映して、戦争賛美としか思えないような石碑の林立は異様な感じだった。
脱原発を掲げて当選した山本太郎氏が園遊会で天皇に手紙を渡したことを巡る騒ぎが収まらない。山本氏のパフォーマンスには首をかしげたくなるが、騒いでいるのは自民党内右派及び右翼である。自民党にそんなことをいう資格があるのかと言いたい。
県民会館周辺の紅葉
山本氏は当選直後から週刊誌をはじめネット上でバッシングされ続けている。プライバシーに関わる事を含め、情報源に電力会社や公安調査庁筋が絡んでいるのは間違いないだろう。十分に承知しているはずの氏が、つまらないパフォーマンスより脱原発で具体的に行動せよと言いたい。
そもそも天皇の政治利用は権力を握る与党がやれることで、一匹狼の山本太郎にそんな力はない。憲法は第4条に「天皇はこの憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」とあり、全ての行為は内閣の助言と承認に基づくと定めている。
めぐみさん拉致現場付近
何年前だったか、石原都知事が任命した都教育委員の米倉邦長氏(将棋界の大物)が同じ園遊会で天皇に「日本中の学校で国旗掲揚、国歌斉唱が行われるようにするのが私の仕事でございます」と発言。天皇は「強制になるというようなことはない方が望ましい」と。
この時は右翼は何も問題にしなかったし、マスコミも政治利用などと言わなかった。私に言わせれば、こっちの方がよほど政治的だ。もっと露骨な政治利用があった。安倍内閣が強行した今年の4・28の「主権回復の日」と称する式典に天皇・皇后を出席させたことだ。
1952、4、28は戦後、サンフランシスコ条約で吉田内閣が北方領土をソ連に、沖縄をアメリカに引き渡した屈辱の許しがたい日である。そのことがある故に、本来なら祝われるべき日に歴代自民党政権が言い出せなかった記念日なのだ。それを安倍内閣が強行した。
しかも、天皇・皇后が沖縄に心を寄せられて、懸念されていたと方々で伝えられていたのに、「内閣の助言と承認」に従うしか術のない状態の中で式典を強行し、出席させられたたことに対し、右翼が騒がない方がおかしいではないか。天皇の政治利用とはこのことを言うのだ。
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