闇金の看板が増えてきた
12日(火)雨。今日は年金者組合主催の紅葉狩りが悪天候のために中止になった。これほど安倍政権の危険な姿が露わになってきたと私には思えるのに、NHKの世論調査で60%もの国民が安倍内閣を「支持する」と答え、「支持しない」が24%だという。国民には絶望である。
円安や株高に浮かれ、いかにも経済が上向いてきたかのような雰囲気づくり。年金の切り下げ、消費税の増税、医療費の引き上げ、ちょっと身の回りのことをみても何一つ国民の生活の向上につながる話はなく、自動車産業を中心に輸出産業のぼろもうけの話ばかり。
ましてや、特定秘密保護法をはじめ、戦前回帰の政策がどんどん進行していくことにも危機感を抱かず「安倍政権を支持する」国民の意識。この法律に対する書き込みも、威勢のいい発言ばかりが目立つ。若者はこんな政府の命令に従って再び戦場に行く気なのか。
先生に引率されて
軍機保護法の犠牲者をネットで探していたら、東京新聞10・14日付の「スパイ濡れ衣 宮沢・レーン事件」を見つけた。事件そのものは知っていたが、この法律でスパイに仕立て上げられた元北大学生・宮沢弘幸の姉・秋間美恵子さん(米国在住=86歳)からの投稿。
「兄の悲劇で両親も私も身体から涙が抜けきってしまった。同じような悲劇が誰かの家族の上にも降りかかろうとしているのです。みなさん、何としても秘密保護法案を通さないでください。宮沢事件はまだ終わっていません」兄の悲劇とはどのようなものだったか。
1941年12月8日、当時北海道帝国大学の学生だった宮沢弘幸さんが軍機保護法違反容疑で逮捕された。容疑内容は樺太に旅した時に偶然見かけた根室の海軍飛行場を英語教師のレーン夫妻に話したことだった。宮沢もレーン夫妻も秘密裁判で僅か8日後に懲役15年の判決を受けた。
子どもはどこでもかわいい
この事実さえ世間に知られたのは40数年後、弁護士の上田誠吉氏の著作によってである。なぜなら、裁判は非公開で判決文は破棄されたからだ。レーン夫妻は3か月の服役後、事実上の国外追放で帰国したが、宮沢弘幸は札幌、名張、江別の警察署で逆さづりなどの拷問を受け、網走刑務所で服役した。
根室の海軍飛行場など秘密でもなんでもなく、新聞に何度も報道された飛行場だった。レーン夫妻が米国大使館の武官に話をしたという容疑事実もなかった。宮沢さんは45年10月10日宮城刑務所から釈放されたが、服役中の拷問と栄養失調により肺炎にかかり、47年2月、27歳で死去した。
宮沢さんは語学が堪能で外国人の友人が多かったといい、そのために特高警察に目をつけられ、太平洋開戦直後レーン夫妻に会ったことで逮捕されたのだ。これが軍機保護法=特定秘密保護法の恐ろしい所である。対象が一般市民に及ぶことは明明白白である。国家の安全のための秘密保護など口実に過ぎない。
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