めぐみさん拉致現場
5日(木)曇り。夕方秘密保護法案参院委強行採決のニュースを聞いた。自民党は勿論だが、公明党への怒りが湧く。採決の際の模様も映像で見た。西田昌二の姿、あれが国会議員なのかと、むなしさと恥ずかしさが交錯する。今夜にも本会議を突破するとのことだ。
この法案の旗振り役の中心は自民党の町村信孝だ。父親・町村金吾のDNAを継ぎ、2代にわたって治安維持法の再現を狙っている。金吾は戦前一貫して警察畑を歩き、特高警察の元締めである内務省、警察庁、警視総監をやり、市民の弾圧を指揮した人物である。
息子の信孝も国民の基本的人権の制限に熱心に活動してきた。最近でも先月30日「マスコミは『反対』を前提に記事を作っている。国民や国家の安全をすっ飛ばして、『知る権利』ばかり言うのはアンバランスだ」「今の日本が戦前の日本の姿に戻ると思いますか」などと発言している。
彼らをヨイショしているのが池田信夫や櫻井よしこで、池田は3日ニューズウイークのインタビューで「一番よくある誤解は戦前の治安維持法のように言論統制を行う法律だというもので、治安維持法は全ての国民を対象だったがこれは一般国民が対象ではない」何を根拠にそう言い切れるのか。
めぐみさん自宅前道路
彼らは内容を熟知しながらこうした発言を繰り返しているのだから、まさに確信犯である。産経新聞はもっと積極的に「どの国にも秘密保護法制がある」とか「秘密保全の法制を整備することは喫緊の課題だ」との安倍発言を記事にして、後押しをしているのだ。
しかし、昨日の米人ジャーナリストのマイケル・ペン氏は「秘密を暴いた記者が刑務所送りになるような法律は米国にはありません」「法案は長年の米国からの要請に従ったと言いつつ、安倍首相等日本の保守政治家が、記者を標的に独自色に染め上げた」とみる。
この法律の危険性は私にさえ早くから見えていたのに、田原総一郎氏あたりでさえ昨日「防衛、外交にスパイ活動とテロ防止が加わっていることがこの法案の最大の問題点であり、新聞、テレビ、雑誌の報道でも、このことの指摘が欠落していたのだ」今更何を!
ジャーナリスト失格だ!作家の高橋玄洋氏は「あの秘密社会の恐ろしさ、暗さは経験したものでないとわからない。秘密主義が拡大されて、身動きできなくなり、気が付いたら戦争になっていた。当時は軍国少年で世の中が見えなかった。戦後になって気づいた」(昨日埼玉新聞に)
寅さんの山田洋次監督は「戦後民主主義の否定だ。太平洋戦争で日本軍が負け続けていることは国家機密であって、国民に知らされなかった。沖縄が占領されてもまだ、僕たち日本人は日本が勝っていると思っていた。現政権はなぜあの歴史に学ぼうとしないのか」(3日、東京新聞に)
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