我が家の正月飾り
31(日)曇り。私の今年の新年はマレーシアのキャメロンハイランドで始まった。昨年の12月12日にKLで数日間、友人のLさんのお世話になった。キャメロン入りし、安ホテルに2泊して、今契約しているアパートを見つけた。中国系のいい大家さんに出会えた。
キャメロンは30年ほど前、シンガポール在住中、子供達3人を連れ車で家族旅行を楽しんだ思い出の地である。当時は全くの観光地でお金持ちの保養地だった。今は茶園や苺農園、高原野菜の産地として、移民も増えて、住民や長期滞在者向けのアパートが林立している。
退職して10年になるが、主としてタイ、ベトナム、マレーシアを中心に長期滞在をしながら、ボランテイア活動や現地の人々とのふれあいをしながら、国際交流の真似事のようなことをやってきた。自己満足にしか過ぎないかもしれないが、有意義な時間をもてた。
正月飾り2
私の東南アジア行きは同時に戦跡巡りと、昔、日本軍が侵略し、惨禍をもたらした加害の地への謝罪の旅でもあった。現地の人々と交流する際にはまずは謝罪の言葉から入った。安倍首相に連なる反省なき人々に代わって、心から反省し、平和を願う日本人もいるのだと言いたかった。
ベトナムではフランス人とも日本人とも戦ったという80代の老人が、「戦争はすべきではない」と私を歓迎してくれた。国家の指導者のように口を開けば平和や国益を言い立てることが、いかに虚しく聞こえるか。それを正すのは結局国民の力以外にないのだと思う。
今年は1ヶ月遅れで家内が合流し、昔の思い出の地を訪ねたり、現地の日本人との交流も深めた。6月の末には一人で再びキャメロンに向かい、3ヶ月間滞在した。日本語を習いたいという中国系の人々との交流もあった。ビザの関係で最大半年しか滞在できない。
神を信じない我が家にも神棚はある
帰国すれば目の前に原発問題があり、デモを始め、集会や学習会には出来るだけ参加するようにした。大震災から2年9ヶ月以上経ち、東北の被災地を除けば、まるで何事もなかったかのように忘れていくのだろうか。原発による避難者が15万人近くもいるというのに。この事実に対する怒りだけでも原発廃炉に向かわないこの国のおかしさ。
この一年で最も警戒すべきは安倍内閣の正体丸出しの動きだった。自民党を圧勝させた時点で、全て想定できたことであるが、集団安全保障の解釈変更、特定秘密保護法の成立、日本版NSCの創設、武器輸出三原則の変更など、全て中国や北朝鮮の脅威を口実にして国民の不安をあおりながら進める狡猾さだ。
来年に向けての予想できることは教育の国家統制の強化、そして憲法改正だろう。国民がこれはやばいと気づく頃にはすでに遅し、となる可能性もある。私たち一人ひとりの力は弱い。虚しさを感じることが多いのだが、自分の出来る範囲で輪を大きくしていくしかない。来年は安倍内閣の退陣に向けて大きな流れを作りたいものだ。
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