初詣に向かう日本人
2日(日)安定した天気が続く。維新の会の橋下共同代表が、自分の意見が議会で否定されたと言って市長を辞職して民意を問うと。この人の民意というのは、単純過半数で、当選したら白紙委任を受けたかのように振る舞うから困る。一人選挙になれば面白いのでは。
前回の選挙で6億円を使ったという。他の意見を聞く耳を持たず、個人的な野望のために6億円の浪費。それでも大阪市民は彼を市長に選ぶのだろうか。この人が火をつけた従軍慰安婦問題は今やアメリカ各地で日本の恥を宣伝する効果をもたらしているのは皮肉だ。
安倍首相の靖国参拝について、漫画家の小林よしのりが「英霊を侮辱した」と批判している。小林よしのりと言えば、90年代の後半に「新しい歴史教科書をつくる会」の創設に関わり、右翼的な言辞で知られているが、あの大震災で徐々に考え方に変化が見られる。
拝殿前もみかんの木 氏の論法によれば、「靖国は顕彰の施設であって、『あなたたちの霊を慰めます』などと失礼なことをしてはいけない」だから安倍の言う「慰霊の参拝であり、不戦の誓いをしている」から、欧米にそのように説明すればいいという保守派の言い分は間違っていると。
さらに「本当の愛国者とは、本当のナショナリズムとは何か、単なる嫌韓感情、嫌中感情だけでナショナリズムというものを作り上げて、中韓への反発心で靖国神社へ行くような“愛国心”は偽物だ」と。つくる会も分裂し、彼は脱原発も主張するなど変わってきた。
考えてみれば、原発を稼働させておきながら、30年以上にわたって後始末(バックエンドコスト)の計算をしてこなかったという無責任さに驚く。初めてこの計算をしたのは04年の「資源エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会」という長たらしい名の審議会。
帰りはショッピング 六ヶ所村の再処理が稼働が迫ってきた04年に追い詰められて検討せざるを得なかったということ。これはあくまで六ヶ所村の再処理工場に限った検討で、フル稼働したとしても年間800トンの処理能力しかなく、3万2000トンもある使用済み燃料を処理できない。
19兆円の請求書というのは文字通り、国民に対する請求書で電気料や税金に転嫁されるということ。再処理の過程で出てくる劣化ウラン、やプルサーマルに使うMOX燃料の使用後に生ずる使用済み燃料についてもコスト計算はしていないし請求書に含まれていない。
バックエンド事業は、発電を終えて短くても数十年から数百年の期間にわたって実施されるのだ。大島氏は「日本の原子力政策の根幹に核燃サイクルを置く限り、無限のコスト負担が続いていく。国民にとって原子力発電に経済性がないことは間違いない」と。それでも、東京都民は再稼働候補を当選させるのか。