お詫びと訂正 1ルピー=1.2円でした
ルワンの家の裏手にある小中学校
18日(火)曇り時々陽がさす天気。昨日最後の家賃を支払い、今日インターネットの契約を更新した。咳に痰が絡まり始めた。しつこい風邪だった。10年以上風邪知らずで来たのに、不覚だった。運動不足でブリンチャンまで一人で歩き始めたが、空模様で引き返す。
下村文科相が沖縄竹富町への是正要求について「政治介入ではない」などと自ら釈明せざるを得ないほど異常な事態であるということだ。現在進められようとしている教育委員会制度の改悪も、首長の教育介入を認めようとするもので、ますます世界的に孤立する。
スリランカという国の貧しさは長い間のイギリスの植民地下にあったことと、戦後48年に独立を果たした後も26年に渡る内戦による疲弊が大きく影響している。とはいえ、この国が教育に力を入れ、発展を図ろうとしていることはルワンの話や親戚の関心から覗えた。
休憩時間
スリランカは9年間の義務教育制をとり、小学校への就学率は99%、国民の識字率も92.5%ということだから、発展途上国としては極めて高い水準と言える。英語は小学校から習うとのことだったが、それにしては子どもたちに英語で話しかけても反応はなかった。
その理由はどうも教師の質にあるように思われた。ルワンの親戚にも小学校で英語を教えているという叔母さんがいたが、自由に話すという程度でもなかった。ルワンが教師になる気などさらさらないというのは、その待遇の悪さ(一日360円)にあるようだ。
両親とも校長経験者だと言っても、ルワンに言わせれば、在職中は金持ちだったが今は貧乏です。(年金が低いということ)「私はお金持ちになりたい」としきりに言うのは頷ける気がした。日本では教員の地位は公務員の中でも悪くないと言うと、それが大事だと。
校庭の様子
この国では教員の給料は茶園の労働者にさえ劣る。茶摘み労働者は一日18㎏のノルマがあり、達成すれば、日当が850ルピー(1020円)になる。達成できなければ、半分に減らされるという。(これも又ひどい話だが)私たちがドライバーには一日1400ルピー払った。
スリランカを含むアジアに限らずアメリカでさえ、教師に対する社会的評価や待遇の低さが大きな課題であるようだ。どこの国でも日本の教育制度を褒めてくれる人は多い。嬉しいが、正しく伝わっていない。私は素晴らしいのは政府ではなく日本には歴史がある。
日本が急速な近代化を成し得たのは、江戸時代以来の世界に誇る寺子屋や私塾或いは藩校という欧米にもない世界に誇り得る自主的な自由な教育の伝統があったのだと紹介すると、それは知らないとみんな驚く。安倍政権はそうした財産さえも食い潰そうとしている。
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