サファリにて
9日(水)1月17日に当地に入り、あっという間に3か月を経ようとしている。日本国内の大雪をよそに実に快適な3か月だった。退職後はこういう過ごし方もあるということで紹介しておきたい。52万人にも達したという特養待機組に入らない一つの方法である。
私は退職後の過ごし方として、海外でボランテイアを一つの目標と思い定めてきた。仕事人間で生きてきた先輩が退職後、急速に老いを見せ、気力も失っていくのを見てきた。ああはなりたくなかった。そのためには、他人の役に立つことによって心身を鍛えようと。
海外に出るにあたっては、言葉、金銭的なこと、家族がネックになる場合が多いと思う。言葉は自分の努力にかかる部分が大きいし、金銭的なことは確実に年金内で過ごせること、家族の問題はどうにもならない部分はあるが、自分の意思を貫く強さも必要ではないか。
タイガーに狙われる
キャメロン(以後CHと記す)は一昨年の12月以来3回目だった。常春の天候の下、テニス、トレッキング、日本語教室という生活が定着してきた。現地の人々との交流も広がり、私としては十分満足できる日々である。後ろめたいのは国内政治からの逃避である。
言い訳がましいが、私が国内にいても、残念ながら、政治的に果たせる役割などほとんどない。余りに年をとりすぎた。それより、海外にあって、日本の現状を正確に伝え、政府の発信を訂正し、国民同士の交流を深めることの方がはるかに意義があると確信できる。
今回の滞在で最大の収穫はやはりスリランカ旅行だ。スリランカとは戦争問題がないだけに気楽だった。よく言われるように、日本は世界で最高に暮らしやすく、便利な国であることは疑いない。だから、貧しいスリランカはダメなのかと言えばそんなことはない。
サファリ用ジープ
子ども達の瞳が輝き、ルワンのように若者が未来に夢を持てる国には希望がある。若者を支える親の世代の生活の堅実ぶりも印象に残った。インドもそうだが、発展途上国には未来がある。日本の非正規、ニート、ブラック企業、うつの増加など、気持ちが沈む。
人間何が幸せかと考えると、日本は豊かさだけを追い求めてきたが、それでみんなが幸せを感じることができているかと言えば、疑わしい。日本が世界に誇れる幸せと言えば、中近東のように銃弾に怯えて暮らすこともなく、平和を維持できたことではなかったか。
スリランカもつい5年前まで内戦に明け暮れていた。Uncle Chowの主人が危なくなかったかと聞くくらい、危険な国と思われていたのだ。どの国に問わず、ダメなリーダー(政治家)が国民を不幸にする。そのリーダーを選ぶのも国民だということも心に銘記すべき。
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