西川土堤のツツジ
13日(火)快晴。生徒の作文の紹介は一先ず措く。生徒の作文を読んだある母親がお手紙を下さった「二年間、娘を通して、先生の授業への熱心な取り組みが目に見えるように伝わってまいりました。夕食時の話題は娘が中心となりどれほど語られたことでしょう。
親子3人で先生の授業を聴講し、勉強させていただいたような思いです。とりわけ戦争責任、憲法、環境問題への関心が強かったようです。(略)娘には尊敬する祖父がいるのですが、かって軍人であった祖父に「南京の話を聞きたい」と言い出した時は困りました。
『当時は国のために正義と信じて働いてきた一人の加害当事者の複雑な気持ちを察して、そっとしておこうよ』と二人で涙したこともありました。侵略者として戦った兵士もまた、被害者であり・・目を背けることなく、日本の今後なすべきことを学ばせて頂きました。
北方文化博物館の藤の花
娘のこれからの人生に先生の教え、生き方は大きく影響していくことと思います。今後ともどうぞ暖かく見守ってやっていただけたらと願っています」これを読んだときは胸に迫るものを感じた。逆に政治的中立に反するとか、偏向呼ばわりされることもあり得た。
このブログでも何回か取り上げてきたが、日本の公務員、とりわけ教育公務員に対する政治的中立というもっともらしい規制が世界的に見ていかに異常でおかしなことであるかを明らかにしておきたい。戦後、02年からだけでも国連のILO(国際労働機関)から8回にもわたって「条約違反」とされた。
撤廃を勧告され続けているのは国家公務員法、地方公務員法の政治的行為の制限に関する条文である。最近(昨年の3月8回目の勧告)では大手マスコミでは記事にさえしない。マスコミは腐りきっている。しんぶん赤旗で古賀茂明氏が日本の報道の自由度は59位に落ち、アフリカ並みで先進国ではないと指摘している。
樹齢150年
日本人の多くは「公務員の政治的中立は当然」とさえ思っている。言うまでもないが、この世界に例のない法律は占領中、マッカーサーの命令によって1948年に制定され、未だに続いているということ。70年近くも経てば、それが常識だと思わされても不思議はない。
そればかりか、54年には「義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法」が成立。臨時どころか、こちらも臨時どころか、半世紀以上も続き、私たちをがんじがらめに縛り付け、一切の政治活動を許さないという異常さなのである。56年成立の教育委員会の公選制を崩すための前段階だったのである。
押し付け憲法だと喚きたてる歴代自民党政権はそれ以上に押し付けられて誕生した公務員法についてダンマリを決め込んでいる。私は「アフター5は誰のもの」という授業を公開したことがあるが、勤務時間を過ぎても、市民、国民になれない私に生徒は同情的だった。
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