この建物も日本軍の士官宿舎に
2日(火)快晴。今頃になって集団安全保障問題で大騒ぎしている。全く鈍い国民だ。総選挙で自民党にあれだけ圧勝させれば、こうなることは分かりきっていたはずだ。今後は自衛隊法等関連法案の改正を進めるという。走り出した暴走車を止めるのは困難である。
昨日の安倍晋三の記者会見を聞き始めたが、途中で切った。安倍の答弁にも腹が立つが、全く迫力のない記者の質問の方により腹が立った。あのパネル一つにしても、現実的にあり得ない話なのに質問や追求の意見が出ない。中国広西にいる私の教え子を米軍が救出に行くわけがない。
海外の邦人に危機が迫れば、退避勧告が出て、在外公館が民間機や船を手配して脱出の手筈が取られるのが通常の在り方、それを途中で自衛隊が護衛するというなら話は通るが、なぜいきなり米軍が救出の話になるのか。米国支援を正当化するためのトリックだ。NGOの方の話じゃないが、むしろ危険が増すことになる。
内部の破壊は免れた
すでに動きが出始めたと言うが、大震災をみて災害救助の姿に憧れて自衛隊に応募した若者の親が、海外で血を流すことになるならやめさせたいと。当然の動きで、今後も増えるだろう。ただでさえ慢性的な定員不足状態にある自衛隊に応募がなければ徴兵しかない。
子どものいない安倍には親の気持ちは分かるまいが、恐らく安倍は憲法改正の後に徴兵制まで考えているに違いない。閣議決定というのは法律ではないから、内閣が変われば、前の内閣の閣議決定をひっくり返すことは過去にもあったし、(民主党の原発政策をひっくり返したように)今後も十分にあり得るのだ。
安倍政権やそれを引き継ぐ同じ傾向の政権が長く続けば、自衛隊員が海外でアメリカの戦争に動員され、血を流す可能性は限りなく高まるわけだから、そのことを質問しなければならないのにそれもしない。戦後70年、日本は間違いなく9条で平和を維持してきたのに。
日本軍は茶畑の栽培を禁止した
そもそも日本の軍隊が日本人を守ってきたか。ノーである。1945年8月9日、ソ連がヤルタ協定に従って日本に参戦し、旧満州に攻め込んできたとき、関東軍は何をしたか。住民を置き去りにしたばかりか、南下する途中で橋を破壊しながら逃走し、住民の逃走、南下を困難に陥れた。
その模様は藤原てい著「流れる星は生きている」は涙なしに読めない。兵士個人の行動ではない。軍上層部の命令によって国民を見捨てたのだ。沖縄戦はどうだったか。牛島満中将を司令官とする沖縄守備隊は住民を盾にして南下、途中で壕から住民を追い出しもした。
守備隊は勿論本土の兵隊である。沖縄住民の命を第一に考えるなら、島の北部に退避させることも可能だったはずだ。それどころか、南下の途中で、集団自決さえ強要した。安倍が記者会見で国民の命を守る?記者たちは過去の歴史を指摘して、本当に国民を守るかを問うべきだった。
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