30年前に泊まった高級ホテル
3日(木)曇。ネット上のWikipediaというサイトは実にありがたい。年に何回か寄付の呼びかけがあるが、時々応じている。特に海外にいるときは書物が入手できないから助かる。事務長を名乗る人物から丁重なお礼のメールが入った。世界5位のサイトとか。
287言語、5億人の読者、一切の広告は掲載せず、政府の援助も受けずに、完全寄付で成り立っているところが素晴らしい。世界の図書館とも言われているという。このサイトで学び、インドの大学を卒業後、今米国でエンジニアをしている青年の話も礼状にあった。
今回の閣議決定を支持する人は当然いる。今朝の日報でも4人の学者を登場させ、賛否両論を紹介している。賛成論の一人、政策研究大学院教授。道下徳成氏(防衛庁出身)「平和貢献へ基礎ができた」中国の台頭で力のバランスが崩れつつあったアジアにおいて、平和と安定を維持するために日本が一定の貢献を行う基礎ができた」というのだ。
マレーシアは猫天国
街頭インタビューを聞いても高校生を含め、竹島、尖閣の問題をあげ、日本が韓国や中国から舐められているから、それに反撃するためにも集団的自衛権は必要だという若者や大人がいる。
街頭での賛成論は産経や読売の論拠そのもので、民族意識を刺激され、国民感情に訴えるものである。道下氏などの学者は彼らに理論的根拠を与えようとするもので「集団的自衛権は本来、他国を助ける権利で自国を守ろうとするものではない」と明言している。
だから、私のような反対者には「実際に心配すべきは、(軍事行動を)やりすぎることではなくて、何もできないことだ。集団的自衛権は権利に過ぎず、これを行使するかどうかは政治が判断することになる」と安倍晋三より明快であり、今回の決定では不十分だと。
KLからの自転車レース
そもそも戦後70年、一度も戦火を交えず、平和を維持してきた日本が安倍政権になって何か急に国際情勢、とりわけアジアに急迫した問題が他国によってもたらされたかのように思わされているが、考えてみれば石原や民主党野田政権によって作り出されたものだ。
今県立図書館や購入した孫崎享氏の「戦後史の正体」「日本の国境問題」などの本を読み進めている。自分ではかなり勉強してきたつもりになっていたが、とんでもない浅学だった。知らない話だらけだった。もう一度しっかり戦後史を学び直さなくてはならない。
孫崎享氏。43年生まれの同年。元外務省国際情報局長、駐イラン大使、防衛大学校教授を歴任。本人が著書の帯に「この本はかなり変わった本かもしれません」と書かれているように、内部告発本に近い内容で、外務省の中枢で一般人が知り得ない情報に満ちている。
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