立派なワラビが
5日(土)快晴。拉致問題の解決に期待を持たせるが、あの国のことだから過大な期待は禁物だ。救う会や安倍政権がこれを政治的に利用することにも警戒が必要だ。この問題は純粋に人道、人権の問題だから、毅然とした態度で交渉や国際世論への訴えをやるべき。
作り出された東アジアの危機は歴史認識問題と領土問題である。その領土問題について育鵬社版教科書は「日本海上の竹島はそれぞれロシア、韓国その領有を主張し支配しています。また東シナ海上の尖閣諸島については中国がその領有を主張しています」
「しかし、これらの領土は歴史的にも国際法上も日本固有の領土です」東京書籍版も「いずれも日本固有の領土です」と断定している。ロシアが竹島の領有を主張しているなんて初耳だし、台湾の尖閣領有の主張もない。いい加減な記述で検定を通過させた文科省も変ではないか。
道路も食堂に早変わり
領土問題は後日に回すとして、元外務省国際情報局長・孫崎享氏の何冊かの著書は非常に刺激的である。戦後「米国からの圧力」を軸に戦後史を読み解いたということだから、知らない話が多いのだろう。米国からの圧力とそれに対する自主と追随の相克だったと。
もっとはっきり言えば、戦後の日本の政治家には「対米従属」路線と「自主」路線があって、自主を選択した政治家や官僚は最終的に排斥されていると。自主路線には重光葵、芦田均、鳩山一郎、石橋湛山、田中角栄、細川護煕、鳩山由紀夫。疑問なのは岸信介まで入れる?
氏は対米従属路線の筆頭に吉田茂を挙げているのは全く同感である。日本の権力者は言葉によって国民を騙す手を何回も使ってきた。「終戦」という言葉も戦後日本人の責任を曖昧にした一例である。戦争が自然に終わったかのように思わせる。敗戦、降伏とすべきだ。
ダックと鶏の丸焼き
氏に言わせれば、8月15日も間違いだと。確かにポツダム宣言受諾を連合国に通知したのは14日だし、諸外国の常識は日本の敗戦、降伏は45年9月2日の米国戦艦ミズーリ号で降伏文書に署名した日だと。トルーマンは「対日戦争勝利の日」と宣言していると。
英国の首相も「本日日本は降伏した。最後の敵はついに屈服したのである」と述べたと。だから、8月15日は単に天皇が「ポツダム宣言を受諾して敗戦を認める=とは言わなかったが」国民に向けてラジオ放送で知らせた日に過ぎないということ。戦後はそれがスタートだった。
日本政府が「天皇の地位を変更しない」など、虫のいい4つの条件を挙げて米国と交渉に入ろうとしたが、最初から交渉の余地などなく、無条件降伏だったのである。それを隠し、天皇の英断を国民に示すための猿芝居だった。8月15日は「降伏」を隠す日だったと記憶しよう。
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