マンゴーとフルーツパフエ
16日(水)雨。安倍政権は恥をかなぐり捨ててアメリカに追随し、戦争体制を作り上げたいようだ。沖縄タイムスが最も厳しい批判を展開している。「集団的自衛権は他国の戦争に参戦することである。他国を守るために自衛隊員に戦死者が出る。他国の兵士を殺す」
輸入原油の8割がホルムズ海峡を通るから、そこを閉鎖されたら、戦争の原因になるという。中日新聞もなかなか厳しい。「独りよがりの議論はもう終わりにしてほしい」と書き、経済的理由を認めるなら、「食料や原材料輸入の停滞などにも適用され、際限なく広がる」
戦後70年も平和が続き、一度も戦火に巻き込まれることもなく過ごせてきたのに、安倍政権になって急に日本を取り巻く国際環境が悪化し、明日にでも中国や北朝鮮が攻めてくるかのような危機感を煽り、備えが必要だから、アメリカに頼り集団的自衛権だという。
IPOHの市庁舎
そもそもこの作り出された危機感は前にも書いたように、石原慎太郎元都知事が尖閣諸島の都による買収を言い出して挑発し、それに慌てた或いは便乗した民主党の野田政権が国有化を宣言して対中関係が悪化した。管内閣の「日本に領土問題はない」も輪をかけた。
無人島で人が住める島でもない尖閣諸島や竹島のために対中韓と戦争まで望む国民がどれほどいるのだろう。この問題が持ち上がるまで、尖閣諸島や竹島がどこにあり、どんな島かさえ知らなかったのではないか。まして中、台、韓が領有を主張していたことも。
私にしてさえ、明治維新の授業の際に教えた「国境問題」は北方領土と沖縄・小笠原の問題で尖閣、竹島は教えなかった。長い間、鎖国をやってきた日本は幕末まで国境が問題になることもなかったのだ。幕末になり米英露仏が頻繁に来航し、にわかに問題となった。
学校
世界史的に見れば、スペイン、ポルトガルに始まる欧米列強は世界中に触手を伸ばし、世界各地を勝手に植民地として支配した。そもそも国境は人種や言語等によってまとまる「国家」ではなく列強が人為的に引いた国境も多い為に問題を今日まで引きずっている。
北方領土にしても樺太や千島列島のウルップ島以北は日本人とロシア人が雑居し、平和的に共存していた。それを日本の開国を機に国境画定の必要が生まれ、時の開拓使・黒田清隆がロシア側と交渉し、「千島・樺太交換条約」を締結した。千島とは全千島のことだ。
沖縄は「琉球王国」として、独立王国だった。貿易など経済的には中国との結びつきが強かったが、江戸初期、薩摩藩が徳川家康の了解の下侵略した。それでも琉球は中国との交易は続き、関係は変わらなかった。明治政府は強制的に「琉球処分」日本領に編入した。
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