中身は空だったと
15日(金)曇り、午後から暑くなる。こんな拙文でも、私は戦争と原発の話になると怒り狂い、渾身の力を込めて調べ、書いている。毎日スーパーへ行くと、物価の上昇に驚き怒る。物価上昇2%、株価上昇、円安進行、庶民にはダメージだらけの安倍政治、ご本人はさぞ満足だろう。
しんぶん赤旗までが今日の日を「終戦の日」と呼ぶことにはがっかりする。自然に戦争が終わったかのような意識を国民に植え付けるものだ。右傾化する一方の世相を代弁しているのが産経新聞かもしれない。今朝の「主張」(社説)は「終戦と靖国、いつまで論争」
と題し、「いつの時代になっても、国のために命をささげた人たちのドラマには胸をうたれる」と書き、特攻隊を指揮した将校が愛娘に宛てた「父に会いたいときは、九段(靖国神社)へいらっしゃい」と書き残した遺書を示してその死を称え、靖国神社を美化し、閣僚の参拝を讃える。
持ち歩いた手帳 私に言わせれば若い青年の死をもてあそび、無謀な作戦を立てた者の責任を追及しない社説などマスコミの名に値しない御用新聞と断じて良い。特攻生みの親と言われる大西滝治郎軍令部次長は69年前の昨日、ポツダム宣言受諾に反対して、東郷外相に迫って次のように言った。
「今後2000万の日本男子を殺す覚悟にて、これを特攻として用うれば負けはせぬ」と。最後の最後まで反省がない。新聞テレビでも230万人の戦没者の数字をまるで無機質に伝えているが、その意味について毎日新聞のインタビューに答えている作家・半藤一利氏の話には説得力がある。
故・藤原彰氏は「餓死した英霊たち」の中で230万人の内60%は戦病死だった。そのほとんどが餓死だったと結論付けていたが、半藤氏は「私は7割が餓死だったと思っている。このような軍隊は古今東西ありません。人間をまるで将棋の駒のように使っている」
出生前に書かされた遺言書「国民を戦地に送り込むならば、国家は責任を負わなければなりません。いつどこで、どのようにして戦没したか、確実に把握していなければならない。ところが、分類できていない。兵站を軽視した、或いは無視したのが日本軍でした。エリート将校にとって兵卒は1銭5厘で集められる存在。敗残兵の消息など気にも留めない」
「食糧がなくなれば現地調達しろと。降伏はあり得ないのだから、負け戦になれば玉砕しかありません。軍の指導者たちは無責任と愚劣さで、兵士たちを死に追いやりました。特攻作戦も同様です。「日本的美学」なんてとんでもない。机の上で『今日は何機出撃』などと記していた参謀は許すべからずです」
何の反省もしない3閣僚や「みんなで参拝する会」が靖国神社に参拝した。彼らに「尊い命」等と語って欲しくない。自衛官が靖国神社に集団参拝したとの報道を地元紙は「政教分離に反する恐れ」等と書いている。明確な憲法違反だ。憲法をよく読めと言いたい。学校の教員が集団参拝したらどうなる。8月15日は反省の日であるべき。
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