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13日(土)曇り一時雨。最近朝日新聞を巡ってジャーナリズム論が盛んだ。結構なことだが非難されるべきは朝日だけではない。産経新聞もだ。この件に関して自民党の河野太郎氏が興味深い分析をブログに書いている。私も時々コメントを書いているブログである。
「マスコミの矜持」と題するもので「発表が決まっていることを数日前にスクープするのはジャーナリズムではない」というのが氏の見方だそうで、「取材対象を批判的に見るのではなく、取材対象と同一化していなければリークをもらえないのです」は意味深長である。
今回の内閣改造に関しては驚くほど事前に記事が書かれたという。言われてみれば、確かにそうだった。閣僚を任命するのは安倍首相で、官邸からリークをもらい続けようとすれば、官邸との距離感はおのずと決まってくると。一番記事の多かったのは産経新聞だと。
次いで多いのが読売新聞である。つまり、産経や読売が官邸に一番近くリークがもらえているということだ。河野氏は産経、読売、朝日、東京の4紙を比較しているので他紙は分からないが、一番少ないのが東京で一面での報道は一回もなかったと。勿論朝日は3位。
官邸情報をスクープしたければ政権にすり寄るしかないという訳だ。産経新聞は発行部数は162万部でしんぶん赤旗に次ぐ13位に過ぎないが、今や政治に最も影響力のある新聞ではないか。特に第二次安倍政権成立後は一体となって動いているようにさえ見える。
櫻井よしこはこの新聞の広告塔のような存在で、朝日新聞は潰すべきだと発言したかと思ったら、今月1日付けの産経では「潰すべき本丸は河野談話なのである」と絶叫している。今度政調会長に就任した稲田朋美はすぐに呼応する発言を繰り返している。
つくる会創立当初から支援し続けてきたのも産経新聞で彼らに発言の場を提供している。つくる会創立当初の呼びかけ人や賛同者の中には、え!この人もという人物がいる。著名人だけ名前を挙げれば、テレビタックル司会の阿川佐和子、作家・林真理子、大宅映子。
私ががっかりしたのは故人となったが作家の深田祐介氏がいる。炎熱商人など愛読した本がたくさんある。アジアへのまともな視点と太平洋戦争を大東亜戦争と呼び正義の戦いと位置づけるつくる会とどこでつながるのか、全く理解できない。作品が泣くではないか。
賛同者には阿川の父・阿川弘之、河盛好蔵、川勝平太(静岡県知事)、歴史家・秦郁彦、漫画家・馬場のぼるもいる。当然いると思われる故・元東大総長・林健太郎や評論家・屋山太郎、などだ。本人の了解もなく名簿に載せられたプロ野球の王貞治氏は断った。
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