我が家近辺、新潟駅方面 23日(火)秋晴。つくる会が運動を始めて20年近くになる。その間、教科書改定の度に戦争に関する記述は後退し、教師も批判を恐れて教科書以上のことは教えない。おまけに、若者が頼る情報源であるネット上のニュースが産経グループに支配されているとなれば。
若者ばかりか大人もどんどん右傾化していくのは抑えがたい。とりわけ、「日本人を貶めている」「日本の誇りが失われる」等の言葉に弱い。どうして、あの戦争が侵略戦争であったことを認め、謝罪することが誇りを失うことになるのか。中学生の方がよほど健全だ。
「こういう過去を子どもたちに教えることによって誇りが失われるとは思わない。事実を隠す方がよくないと思う。中学生にも十分理解できる内容だと思う。誇りを失うとか、そういう問題の前に、事実を知り今後そういうことがないように努力することが今の日本には大切だと思う。こういうことがあったのに日本を良く見せようと考えるのは残念」(女)
我が家近辺、マンション「このことを知ったら日本人としての誇りを失うと言うよりも、こんなことが行われていたことを知らずに、反省もせずに同じことを繰り返す方がよっぽど悪いことだと思う。過去に会ったことは隠そうとせず、これから起こらないように反省の材料にすべきだ」(女)
つくる会が活動を開始した頃、私は中学一年の「総合の学習」の時間に県国際交流課に派遣されていた金英蘭という30代の女性を招き「日韓交流集会」を開いた。詳しい内容は忘れたが、金さんの講和とそれに対する生徒からの質問が中心だったと思う。金さんの話。
「今までの日本はアメリカとヨーロッパにばかり目を向けてきたと思います。もっと隣のアジアの国々についても、知って欲しいと思います。韓国と日本は昔から絶えることなく交流が続いてきましたし、嫌でも引っ越しできない関係です。顔は似ていますが、それぞれ全く違う文化を築いてきました。だから面白いと考えて積極的に付き合っていきたいと思います」
我が家近辺、大学前駅 厳しい指摘をしながら、友好を願う真意が伝わる話だった。閉会の挨拶で学年委員長は「隣の国なのに知らないことが一杯あるということに改めて驚きました。日本は韓国に対してとてもひどいことをしました。でも、その事実を私達はほとんど知りませんでした。しかし、これを機会に韓国や日本のことにもっと目を向けていきたいと思います。そして二度と過ちを繰り返してはいけないと同時にこれから私達が大人になって韓国と日本が仲良くやっていけるようにしなければならないと思います。有意義な時間をありがとうございました」
私が言わせた言葉ではない。金さんをお迎えする事前学習はやったが、ここまで立派なお礼の言葉を述べてくれるとは予想だにせず、胸を熱くしたのを今思い出す。ダメなのは政治家であって中学生は立派だ。毎日韓国へのネガテイブキャンペーンに狂奔している産経新聞に送ってやりたいほどだ。
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