母の形見、100年の古時計
29日(月)快晴。昨日はドイツからお客様。このブログに度々登場願っているレーナのお母さん。ゲジーネさん。この8月末まで5年間、旧東ドイツのハーレにあるマルチン・ルター大学の副学長をされ、今は一般教授に。今回の来日は北京と熊本での学会出席。
14日に来日され、翌日には北京で中独学術交流会でエネルギー問題と環境政策について議論してきたと。この話で日独学術交流会で安倍首相とメルケル首相が出席した際の話を詳しくお聞きした。経済界の代表もいたそうだが、ゲジーネさんは学者代表で参加したとのこと。
安倍首相が挨拶で場違いな尖閣問題を取り上げ、ドイツ側の同意を取り付けようとしたらしいが、メルケル氏がそれは日中間の問題だからと、完全に無視する態度を示し、ゲジーネさんから見ると、メルケルが冷ややかで不快な表情を見せたのがとても印象に残っていると。
ゲジーネさん、新潟空港に
北京の空は青空が全く見えず、町の人達はみんなマスクをしていたと。60年代の日本と同じ状況ですねとおっしゃった。私も全く同感で、あの経験で日本は公害を克服した技術をたくさん持っており、日中関係が良好ならその面で協力ができるのに残念だと。
一週間で東京に戻り、熊本に向かい水俣病に関する会議に参加。私は彼女が原発問題に深い関心を持っているのは知っていたが、水俣病はそれ以上に関心があり、論文も書いたことがあるという。当然新潟水俣病についても詳しく、坂東弁護士の名前まで知っていた。
レーナの話を聞いて、どうしても私と話がしたいと、わざわざ新潟まで来ていただいた。レーナ以上の徹底したベジタリアンなので、用意した料理は全て野菜の天麩羅、肉なし餃子、サトイモや牛蒡、こんにゃくの煮もの、かきのもと、かぼちゃの煮物に自家製のブランデー仕立ての梅酒。
娘とサヨナラ記念
娘たちも来てミニ歓迎会となった。話題は安倍政権批判で盛り上がった。ドイツから見ると安倍政権はとても危険に見えると。9条はどうなるのでしょう、原発再稼働は本気なんですか、福島の避難者は戻れないのではありませんか、御嶽山の爆発を見ても日本で原発は無理では?
どの話も信じられないと。閣僚に5人の女性が任命されたこともご存知だったが、みんな右翼系の人達ではありませんか。私が欧州も右傾化の動きですよね、と尋ねると、確かにそうした動きがあるのは事実ですが、ドイツが戦前の轍を踏むことは絶対にありません。
話がイスラム国やシリアの話に移る。アメリカが空爆をやっても問題の解決にはつながらない。むしろ事態を悪化させると。ドイツは今のところ参加していない、今後とも参加すべきではないと。ドイツは徴兵制をやめたと。日本は逆に徴兵制に向かう心配がありますね。世界の流れに逆行では。
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