山頂に立つリーダーSさん
14日(火)曇り後晴れ。台風19号はここ新潟ではほとんど影響はなかった。朝7時過ぎに1時間ほど風雨が強まっただけである。有難いことだが、日本列島全体としては自然災害から逃げることはできない。しかし、原発は国民のゼロ選択によって、事故は避けられるのだ。
大飯原発差し止めを命じた福井地裁判決に対し、推進派は何故批判しないのか。どうせ高裁でひっくり返るとタカをくくっているらしい。そんな中、事故後からNHKに露出していた奈良林直氏や元経産省課長の御用学者澤昭裕氏がメチャクチャな論を展開している。
澤氏などは判決を「非科学的で乱暴」と批判しながら、判決通りなら新幹線も止めざるを得ないと、それこそ非科学的なことを言って恥じない。新幹線は脱線しても復旧は出来る。原発は3年経っても原子炉に近づくことさえできない。こんな事実さえ理解しない。
集合写真
澤氏は「総括原価方式がなぜ悪い」とか「原発再稼動か電気料金値上げか」「大量の再エネのためには多額の投資をして送電網を整備しなければならない」と叫び続け、国民を脅しにかかっている。完全に電力会社のスポークスマンだ。NHKはなぜ彼を使い続けるのか。
「鉄血宰相」と言えばビスマルクやサッチャーを連想し、冷たいイメージだが、ビスマルクが「ドイツ社会保障制度の父」と呼ばれているとは知らなかったし、驚いた。1871年ドイツ統一を成し遂げたビスマルクが83年に労働者のための公的健康保険制度を導入した。
楽しい昼食
それ以降も労働者向けの傷害・労災保険(84年)、公的年金保険(89年)、失業保険(1927年)とドイツの社会保障制度の基礎がつくられたと。一般的には1917年のロシア革命の波及を恐れた欧州諸国が社会主義に対抗するために社会保障に力を入れたとの理解していた。
ビスマルクの狙いにもそれはあった。本人の著書にあるという。だが、失業保険を除けば、全て革命前にやったことである。戦後、ドイツの初代首相のアデナウアーは反共主義者には違いないが、安倍の祖父・岸信介とは違い、反ナチで2回も逮捕され、牢獄に繋がれた。
ケルン市長でもあったアデナウアーはヒトラーとの握手を拒否し、市長の座を追われることにもなったが、戦後初代首相に就任し、手を付けたのが医療費の無料化であり、その財源を戦争被害の少ない個人や企業に税負担を求めるなどの革新的な政治もやった。
経済相に2代目首相となるエアハルト氏を指名し、「経済の奇跡」と呼ばれる政策を推し進めた。エアハルトもまた反ナチ主義者で、そうでなければ国民の支持を得られない状況だった点が日本と決定的に異なる。政策論争は常に国民のために何をやるかで、残念ながら、吉田茂や岸信介などの企業を中心とした経済復興とは質が違う。
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