瀬波温はぎのや
5日(水)快晴。安倍首相の顔は嫌でも毎日見せつけられる。顔が下膨れになり、A級戦犯だった祖父・岸信介に似てきたと思っているのは私だけだろうか。似てきたのは顔だけではない。元外相で父・晋太郎の話は出さず、専ら祖父を語るのは、尊敬する祖父の思想を体現しようとしているからではないか。
その危険性を語るのは私だけではない。外電から、海外で安倍晋三の危険性を指摘する声は決して少なくない。昨年1月17日号のドイツのシュピーゲル誌は「隔世遺伝の安倍:過去の危険にすり寄る日本の首相」と題するワグナー氏の批判記事を掲載している。
「安倍首相は尊敬する祖父の岸信介が『実践し、父・安倍晋太郎元外相が推進した価値観で新たに日本を再生しようと考えている』岸信介は、ヒトラー政権のもとで軍需大臣を務めたアルベルト。シュペーアの日本版だ」(岸信介は太平洋戦争開始の東条内閣の商工大臣)
「新首相の歴史修正主義の傾向に疑いの目を向けているのは中国や韓国などの近隣諸国だけではない。日本の最大同盟国であり、日本を守る立場にある米国も又、安倍政権の大日本帝国的素養を持つ閣僚たちが東アジアの緊張状態を悪化させることを恐れている」と。
皆で乾杯
イギリスの「エコノミスト」誌1月5日号は「日本の新内閣:未来に背を向けて」と題して、安倍首相を「筋金入りの国家主義者」と評し、閣僚中の15人が「みんなで靖国神社に参拝する議員の会」のメンバーであり、13人が『謝罪外交』を批判する日本会議所属」だと。
ここで指摘されている安倍内閣(改造前)の右翼振りをデータで紹介しておく。日本会議議連所属13人(68.4%)、教科書議連所属9人(47.4%)、靖国議連所属15人(78.9%)神道議連16人(84.2%)、改憲議連所属12人(63.2%)、改憲同盟8人(42.1%)
ロスアンゼルス・タイムス1月18日付2人の共同署名記事で「日本版歴史修正主義」と題し、安倍首相を「超保守派で国家主義者」と紹介、保守派の大政党(自民党)は旧日本軍が強制的に女性を性奴隷にしたことを否定している。中国の反日プロパガンダだと」主張している。
その他ニューヨークタイムズやワシントンポストも同様の批判を掲載しているのだ。安倍政権による教育破壊は最終段階を迎えているが、あの絶望の裁判所と言われる日本の最高裁でさえ、76年の判決で憲法第26条の解釈について次のように判示せざるを得なかった。
「子どもが自由かつ独立の人格として成長することを妨げるような国家的介入、例えば誤った知識や一方的な観念を子どもに植え付けるような内容の教育を施すことを強制するようなことは、憲法26条、13条の規定上からも許されない」と。安倍君、肝に銘じたまえ。
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