鴨のカップル
2014年12月1日(月)曇り時々雨。暖かい。あっという間にあと一ヶ月で一年が終わる。確実に年を取り、体力も衰えていく。気力だけは維持したいと必死だが、時々心が折れそうになる。今まで私の心を支えてきたのは世の中への怒りなのだが、それも最近は無力感が漂う。
明日は総選挙の公示。共同通信の世論調査で初めて安倍内閣の不支持が支持を上回ったと言うが、NHKの調査では支持が多く42%もある。安倍政権を支持するということは何を意味するか考えたい。集団的自衛権を支持し、将来の徴兵制も容認し、子や孫を戦場に送るということを認めるということになるのだが・・。
特定機密保護法を認めるということはテレビの出演者を選別し、原発事故の情報は都合の悪いことは隠す、全ての政府情報は検閲を経て公開非公開を決める、米軍と海外で共同作戦をやっても、米軍発表が優先されるということ、政府批判の新聞記事は確実に減るのは目に見える。
12羽の群れ
安倍晋三の最終目標は憲法改正であることは疑いない。更に4年間の政権を許すことになれば、必ずや改正に具体的に着手するに違いない。アメリカ従属をさらに強め、沖縄の基地撤去はさらに遠のく。沖縄基地負担軽減を理由に本土に基地を拡大する恐れさえある。それも認めるというのか。
原発をベースロード電源と認め、原発の再稼動を推進し、老朽原発の20年間の延長を認め、あわよくば、原発新設も認め、廃炉費用を消費者に転嫁し、世論次第では発送電分離も止め、今ある電力会社の地域独占を認め、世界一高い電気料金を許すということなのだが・・。
自民党に圧倒的多数を許すということは、消費税は10%への再引き上げに留まらず、最終的には20%までを目論まざるを得ない。社会保障のためという名目を掲げながら、実は軍事費の増大、年金(すでに30年代までの削減計画がある)、医療費、介護保険の切り下げは必然にならざるを得ない。
木は間違いなく桜だが?
TPP交渉は選挙の手前、交渉難航を装っているが、すでに裏で米側の言いなりで妥結は決まっているとの情報もあるほどに、選挙後は一挙に市場開放に向かうことは間違いない。食糧安保の視点はなく、ただ農業の競争力を建前に農業分野への企業の参入を図るだけだろう。輸出産業擁護のために農業を犠牲にするということ。
教育分野で言えば、教育委員会の解体、教科書検定のさらなる強化から国定化も視野に入る。欧米並みの25人学級は遠のき、40人学級への回帰。道徳教育の教科化を通して社会科との融合もあり得る。教育現場の重層化を強め上意下達による統制強化が行われよう。物言わぬ教師の育成ということだ。
国民が上記のことを理解した上での安倍政権支持とは到底思えない。義理と人情、会社内のしがらみ、地域社会の因習がそうさせているとすれば、この国に未来はない。目先の利益にしか目が届かず、自らの首を絞め続ける国民の一員であることが恥ずかしい。どうにかならないのか。
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