CHの茶園
9日(火)投票まで一週間を切った。私が新聞投書を始めたのは退職後だから、もう10年になる。その間、昨年までボツにされた記憶はないのだが、今年に入ってすでに4回もボツにされた。新聞社の掲載方針に変化でもあるのだろうか。有権者に訴えたいことなのに載らないのは残念だ。せめてこのブログの読者には読んで欲しいので、転載する。
斜面いっぱいに広がる茶園
朝ドラ「花子とアン」が終わった。このドラマの脚本家中園ミホさんがナレーターの美輪明宏氏との対談で「今の時代があのドラマが戦争に突入して行く状況ととってもよく似ているんです」と語り、美輪さんが共感を示されたことを思いだし、今の政権の危うさを考えた。
特定機密保護法案や集団的自衛権の解釈変更が国会で議論されているが、当たり前のように議論が進むことに危機感を覚えるのは私だけなのだろうか。同じ過ちを犯したドイツでも、全く普通の市民であったニーメラーという詩人が、当時を振り返って、「初めに彼らは共産党員を連れて行った。しかし私は共産党員でも、ユダヤ人でも、カトリック教徒でもなかったので抗議の声を上げなかった。彼らが私を連れにやってきたとき、もはや抗議する者は誰もいなかった(抄訳)」という詩を書き残している。
戦争への道というのは、国を守るという甘いささやきの下、私どもの子や孫を連れ去って行くのだ。花子さんのように戦争に加担させられている怖れはないのか、私たちは権力者に馬鹿にされていないか、もう一度自問自答してみたい。
14年10月6日投稿、没
茶園の土産物店
総選挙が近い。自民党の副幹事長で総裁特別補佐の肩書を持つ人物がNHKや民放各社に「選挙の公平・公正を求める」文書を送ったというニュースに背筋が寒くなった。特定秘密保護法施行を前にした先取りではないか。権力の中枢にいる者の行動としては、マスコミ各社をどれほど委縮させるか容易に想像がつく。なりふり構わぬ安倍政権の正体が見えた。
この政権は「アベノミクス」を最大の争点にしようとしているように見えるが、私たち年金生活者をはじめ大方の庶民にはアベノミクスなど無縁であるばかりか、庶民いじめの政策としか思えない。生活へ不安は勿論だが、それ以上にこの政権が集団的自衛権や特定秘密保護法など戦争の出来る体制づくりを通して私たちを戦前に連れ戻そうとしているのではないかという恐怖さえ感じてしまう。
加えて原発再稼働の是非も争点にせずになんとしよう。マスコミの委縮をいいことに、川内原発の再稼動、老朽原発の運転延長や廃炉費用を消費者に転嫁するなどの案が進行しようとしている。そんなことを許して自民党の一党独裁を国民は選択するのだろうか。
2014,11,30投稿、没
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