冬の鳥屋野潟 26日(月)晴れ間あり。このまま春が来てほしいが、明日から又雪だるまの予報だ。今年の8月の敗戦70年に出されるという「安倍談話」なるものを巡ってアメリカからの圧力が続いているが、安倍はそんなものにはへこたれまい。彼が首相を目指した原点だから。
彼を後押しする動きは依然として強い。大阪の戦争博物館から一部府議(恐らく維新の会か自民党だろうが)「自虐的」との批判を受けて、中国や朝鮮半島への侵略の歴史を大幅にカットして4月にリニューアルオープンするという。この動きは全国に広がっている。
地元紙に連載中の「こんにち話」にポーランドの映画監督ワイダ氏が登場し、「国の代表は真実伝えよ」と題し、「ドイツは早期に経済再建を果たし、若者たちは昔のことを忘れようとしましたが、真実を隠すことはできません。過去を認め、国のリーダーたちは勇気を持って国民に真実を伝えなければなりません。和解のためにはそれが最も重要です」
葦沼の名残 「西ドイツのブラント首相は(ポーランド)で跪き、許しを乞いました。非常にうれしかったですね。誰も予想していませんでしたから。政治家として国を代表する彼が跪いたことは西ドイツ国民が跪いたことになります」安倍がソウルで跪く姿など想像すらできない。唾を吐きかねない。
ワイダ氏は浮世絵に惹かれ、京都賞の賞金で祖国に「日本美術・技術センター」を設立、その氏が日本に忠告している。「若者への教育が重要です。ナショナリズム運動を始めた人たちは最終的に不幸になることを教えるのです」レッドパージはその対極にあることだ。
新潟県のレッドパージは当初百数十名の噂があった。12名が辞職勧告されたが、当時の県教祖は断固闘う姿勢を見せ、県教育長交渉で山名委員長は「組合員を切るなら、私を切れ」五十嵐書記長は「委員長を切るなら私を切れ」と迫った。最終的に5名に休職処分が出た。
冬枯れの鳥屋野潟
交渉後も山名委員長が教育長に「被勧告者と会った感じはどうですか。あの人たちを1万7千名教職員中最下位者であると断定なさるのですか」と詰め寄ると、「皆いい人だ。特に若い藤田、南雲両君は素朴で良い人物だ」と答えた。5人中今ご存命中は藤田正先生だけだ。
私が聞き取りを始めた時点ではもう一人、村上中の福井ツルヨ先生がおられたが、病気療養中で藤田先生に限られた。藤田先生は裁判に訴え、パージ解除後、現場に復帰され、新潟市教職員組合執行委員長を務められ、教科書採択問題でも一緒に闘われた。現在88歳でご健在だ。
H先生の勧告理由は「病気療養の仕方が悪い」H先生の学校の校長は「納得がいかない。全く情のない話であります」又S女教諭の理由は「教育者として対面を汚した」本人が「どんなことですか」と聞くと「例えば下宿を何べんも変えたことです」話にもならない笑い話のような理由だった。
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