カタクリとイチゲ
2日(木)快晴。昨日、東電新潟本社が発足した。泉田知事が批判したように「本社」とは名ばかりで、安全対策が狙いなら、原発内に設置すればよい。柏崎刈羽原発再稼働を促進するための対応としか思えない。これからどんな工作をやりだすか監視していこう。
あれだけの事故を起こした国が反省もなく、再稼働をめざし、38~40年にもなる老朽原発の再稼働の申請を許す国などあり得るのか。高浜1,2号機、美浜3号機の再稼働申請には呆れて言葉もない。原発始動の頃寿命30年としたものを40年、60年も認めるのか?
この審査にあたる原子力規制委員会は信頼できる第三者機関になっているか極めて疑問だ。少なくとも本県泉田知事は全く信用していない。この前身だった原子力安全委員会ノ斑目委員長以下3割の委員が10年までの5年間で電力業界から8000万円の寄付を受けていた。
白いイチゲ
事故後にできた3条委員会の中立機関というふれこみの規制委員会だが、安倍政権の登場を受けて電力業界が手をこまねいているとは思えない。現に当初の5人の委員のうち、2人が交代し、二人のうち元原子力村出身の田中知氏に対し原燃や原発メーカー三菱からの報酬が明らかになっている。
マスコミの無責任さは再稼働はニュースにしても廃棄物の最終処分場は突っ込んだニュースにはしない。今原発に関する報道としては、再稼働の動きの前に最終処分場の議論が先だろう、その目途をつけないで孫子の世代に問題を先送りする是非を論ずるべきだ。
もっとも危険な高レベル廃棄物になるガラス固化体について日本では00年に原子力発電環境整備機構を設立し、37年までにガラス固化体約4万本を地下300mに埋設することを決めた。安全性の議論も進まないし、一本当たり4000万円という費用の議論もない。
現在、電力会社が毎年、拠出金を原子力発電環境整備機構に納付して積立てているという。ところが、廃棄物の処理にかかる期間は長期にわたるので、実際にはどれほど費用が掛かるのかは予測不能だというのだ。さらに許しがたいのは、ガラス固化体を引き渡した後の電力会社の責任はないという話だ。
これら一つ一つが重大問題であるにもかかわらず、何も議論が行われない。一般の製品ならすべて企業責任で行われるのに核ゴミ処理の話は最終的に消費者に押し付けられている事実に先ず怒りが湧く。ところが、原発立地の住民は生活の為に再稼働を望むのだと。
住民に責任はないが、そもそもちょっと考えればわかる話だが、この核ゴミ処理の話は他の電力にはあり得ない話で、何の生産性もない話である。火力発電所なら、普通ゴミとして廃棄して終わりになるものなのに、原発は永遠に問題が残る。これだけで止める理由だ。
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