我が家のシクラメン 24日(金)気持ちのいい毎日が続く。原子力規制委員会が増々怪しくなってきた。今度はSPEEDIを活用しないと決定したという。本県の泉田知事は「全く理解できない、信用できない組織だ」と厳しく批判した。何回も放映されたあの画面は未だに鮮明である。
原発から40キロも離れた飯舘村の方向にはっきりと流れていた。あのデータが活用されて飯舘村の人々を避難させることができていれば住民の被ばくは避けられたのは素人でも理解できた。規制委は「避難の判断を予測に頼るのは願望であり、安全神話だ」妙な理屈。
前出の毎日新聞・山田孝男は福井地裁判決について「原発訴訟の底流を変える出来事とは思わない」と他人事のように書き、92年10月の最高裁判決を引き、安全基準が適切かどうかは「科学的、専門技術的知見に基づく意見を尊重して行う内閣総理大臣の合理的な判断にゆだねるべきであり、判断過程に看過し難い過誤、欠落がある場合のみ違法」彼はこれを認めるのか。
福島事故以来、原発を批判し続けてきたジャーナリストとして、この最高裁判決には踏み込まず、「底流を変える出来事とは思えない」では、安倍首相と会食を重ねるだけのことはある。150億円もの大金を投じて開発したSPEEDIを活用せずにはどうコメントするのか。
福島事故の直後、避難区域の設定は大きく迷走した。3月11日、最初は原発から3キロ区域に避難指示が出て、3~10キロ内まで屋内退避指示が出た。しかし、翌12日以降、避難区域は10キロ、20キロまで拡大。風向きによって40キロ離れた飯舘村まで飛んだのだ。
SPEEDIはデータがあったにも関わらず、全く活用されず、政府の対策本部にその存在が知られていなかったという。一方で事故直後の3月14日、アメリカ軍には外務省北米局の外務事務官を通じてSPEEDIのデータは刻々と知らされ、米軍は80㌔外への避難勧告。
同じデータが浪江町の町長に知らされたのが2か月後。この植民地国家!そして4年も経って出した結論が「活用せず」とは開いた口が塞がらない。事故の経験で避難計画を30キロに広げることにしたのはいいが、規制委はチェックもせず、自治体に丸投げしている。
今まで避難計画さえ立てられていなかった。柏崎刈羽でいえば、計画や訓練をやろうとすると、住民を不安に陥れると先送りされてきた経緯がある。佐賀県の玄海原発に近い鷹島では原発に近づかなければ避難できないというし、通る橋が10キロ圏内で、島に閉じ込められる恐れがあると。北海道の泊原発も同様だと。小説「東京ブラックアウト」にも登場するが、雪国での降雪や凍結も何も考えられていない。これで、世界一安全と言い放つ堕落政権なのだ。
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