若者が意外に多い
7日(日)快晴。爽やかな風が部屋を通り抜ける。安保法制の議論がいよいよ無茶苦茶な展開になってきた。中谷防衛相が答弁の中で、憲法を法律にいかに適合させていくか、などと答えている。これが世界に発信されるわけだから、今後当然批判が出てこよう。
この男、大学で憲法をどう習ったのだろう。立憲主義も知らない人物が我々を代表するはずの内閣の一員であることが恐ろしい。自民・公明推薦の憲法学者までが「違憲」だという一連の安保法制、そもそも9条の改正なしには成り立たない内容だから矛盾が出る。
日本の大半の憲法学者が「違憲」だと言っても、官房長官は「合憲だという学者もたくさんいる」と開き直る。正面から質問されればつじつまが合わなくなるのはわかっているから言葉で誤魔化そうとする。重要影響事態だの武力の行使と武器の使用は違うだのと。
植樹リーダーも全国から そういう騙しのテクニックでこの国会を乗り切ろうというのだろうか。公明党は全国の県代表協議会を招集し「合憲性を強調」し、今国会成立を呼びかけたという。この党は早く「護憲」の旗を降ろすべきだ。東本願寺の大谷派は反対を表明、創価学会はどうなのだ。
安倍政権は一時は憲法改正を優先させようとして、96条改正に乗り出したが、反対が多く、断念。その後はなりふり構わぬ解釈改憲で戦争法案を通そうとしている。今の法案の中身を先取りするアメリカとのガイドラインの協定、そしてアメリカ議会で成立を約束。
もはや法治国家とは言えない。ここまでアメリカに追随というより、従属してまでこの法案の成立を急ぐのはなぜか。櫻井よしこ等の主張、つまりアメリカはもはやあてにならない、中国と対峙するには自前の防衛力を強化する。最終的には核武装に行きつく。
藁をさらに縄で抑える 安倍は日本がアメリカの戦争に参加する例として、盛んにホルムズ海峡を持ち出す。石油は日本の生命線だというわけだが、私は疑っている。安倍の頭の中には南シナ海が中心を占めているのではないか。中国なんぞに舐められてたまるかという思考が透けて見える。
祖父岸信介が夢見た大東亜共栄圏が中国人民の15年間の抵抗によって敗戦に追い込まれた屈辱を晴らそうとしているかにさえ私には見える。安倍は中国に負けたとは思ってはいまい。これはマスコミにも責任があるが、日本はあの戦争で基本的には中国に敗れたのだ。
今後、否応なしに、世界は経済的にも政治的にも中国がアメリカにとって代わられる時代が来ることは間違いない。その中国に軍事的に優位に立とうとすれば、今でさえ年間5兆円の防衛予算を2倍、3倍にしても追いつかない。そんな愚策を繰り返すというのか。
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