鋸山の水芭蕉(花はおわり)
9日(火)今日はテニスができた。私の長年の主張であった18歳選挙権が衆院を通過し、ようやく成立の目途が立った。サミットが閉幕したが、選挙権はおろか18歳成人を認めていないのは日本だけである。夫婦別姓を認めない可笑しさとともに日本は非常識なのだ。
私が最もおかしいと思うのは、今回の改正実現は政治家の思惑が優先し、18歳の若者が「俺たちに選挙権をよこせ」と要求したわけでないばかりか、街頭の声を聴くと、本人はおろか、親までが「まだ未熟だから」とか「頼りない」などと否定的であることである。
まったく情けない。日本人は戦後退化したものがあるとしたら、この子供を甘やかす親の心ではないか。江戸時代は日本の教育も文化も子育ても世界の先進国の地位を占めていた。15歳の元服は成人式であり、可愛い子供に旅をさせ、親元を離れて遊学も積極的に認めた。だから、有為な人材が育った。
この山のイワカガミは大きい

戦後、日本は民法第4条に「20歳を持って成年とする」と定めた。当時は青年は革新的との考えから、旧憲法下でも選挙権は25歳であり、しかも学生は除くとしたわけで、政治的思惑以外の何物でもなかった。成人を20歳にしたために飲酒・喫煙、契約能力も20歳。
なのに、道路交通法では18歳で免許証を与え、暴走事故を起こしても、責任を負わせないという無責任な対応になる。多くの親が18歳は未熟だと言うが、事故や契約、選挙権で責任を負わせないことがその原因だとは考えないのか。私たちの世代は受験も就職も一人で上京したものだ。
年金者は体力も政治意識も元気

欧州諸国が18歳選挙権、成人を実現したのは60~70年代だった。ドイツの経緯を見ると、徴兵制が18歳であったことから、それに合わせるべきだとの論議が高まったようである。日本は戦後憲法改正に際して18歳選挙権を主張したのは共産党だけだった事実。
自民党は今日に至るまで一貫して18歳選挙権に反対してきた。理由は明らかで若者への恐れである。(疑問だが)私が諸外国の20代の若者と話して感ずることは日本の若者の社会的幼さである。自分の考えを持っても意見を表明しない。自民党の責任は大きいのだ。
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