7.27戦争法案反対集会
27日(月)憲法改正や原発推進に果たした中曽根康弘の役割の大きさは言うまでもない。私の記憶に誤りがなければ、彼は若い時期、「王政復古」「現憲法破棄、大日本帝国憲法復活」を叫んでいた。今その遺志を継いで先頭に立っているのはジャーナリスト櫻井よしこ。
彼女の27日付ブログによれば、2016年7月、つまり参院選までに憲法改正を実現すると。そのために昨年10月に「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を立ち上げ、三好達・元最高裁長官、田久保忠衛・杏林大名誉教授らとともに3人の共同代表の一人に就任。
役員名簿を調べてみると、森本敏、青山繁晴、屋山太郎、百田尚樹など名うての右翼の論客で要するに日本会議のメンバーそのままである。女性が三分の一弱もいるというからこれも調べると、長谷川三千子、神津カンナ、桂由美などアベのお友達。元力士の舞の海は意外だった。
福島からの避難者の女性の訴え アベも櫻井も「美しい」という言葉がお好きなようだが、原発事故で美しい国土を汚し、Tppでさらに汚し、戦争によって他国まで汚そうというのだから、その矛盾に気づきながら、国民を騙す為に言葉を弄んでいる。彼らが憎悪してやまない新憲法成立の経緯を。
アベや櫻井らの改憲論者たちに共通しているのは、現在の憲法の内容に対するまともな批判はなく、「占領軍に押し付けられた」という一点だけである。強いて挙げれば、9条の問題と権利が多すぎるという言い方である。押し付けられたと感じたのは支配層だったのだ。
敗戦時に日本は戦争犯罪人の処罰や基本的人権の尊重をうたったポツダム宣言を受け入れて、受諾した以上、天皇主権の明治憲法は改正が求められることは自明なことであり、その任に当たるのは、戦争に反対し、少なくとも批判的だった人々が担うべきだった。
デモ行進の列 ところがアメリカは占領をスムースに遂行する、或いは中国で内戦が続いている状況下で、天皇の戦争犯罪を免責し、間接統治の形をとるために、吉田茂ら保守層の政治家を温存して利用しようと考えた。そのことが、民主化への取り組みを遅らせ,曖昧にした。
ほとんどの国民は戦争に反対し、刑務所に投獄されていた人々共産党員をはじめ、3000人もいた事実など知る由もなかった。敗戦から一か月以上も経っているのに、その人々は解放されなかった。9月26日、哲学者・三木清が獄中で体をかきむしりながら死んだことが外に漏れた。
9月28日、阿部磯雄、高野岩三郎、賀川豊彦らの呼びかけで、無産政党(日本社会党)の設立準備会を開き、彼らは政府が動こうとしないのを見て、政治犯・思想犯の即時釈放をGHQに要求した。外国の記者も取材、世界に打電。GHQはようやく24日釈放を命令した。
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