マレーシア英字紙サン8.11
22日(土)曇。昨日から23日まで「第7回にいがた平和のための戦争展」が開かれている。今回は戦争体験者の体験談を聞くのがメイン。今日は満州からの引揚者と勤労動員の体験談。改めて分かったことは、あの戦争がデタラメな戦争だったこと、軍は国民を守らないこと。
暑い夏の終わりが見えてきた。今年も一回もエアコンを使わずに過ごした。それが健康にいいのだと信じている。政治的にも暑い夏だったが、マレーシアの中国系マレーシア人のLさんが、私の関心に合わせ、広く読まれている英字紙サンの切り抜きを送ってくれた。
日本軍の捕虜となったオーストラリア人遺族がタイ―ビルマ間の戦場にかける橋を訪ねるレポート、長崎原爆式典における安倍の挨拶に対して、被爆者代表の谷口さんが安倍を「日本を戦前に戻そうとする戦争法案」と批判した部分、水木しげる氏の声も紹介して批判。
そして、8月11日の福島事故の日に川内原発が再稼働されたこと、規制委員会の田中委員長の「絶対安全はない」発言や、約2年間原発はゼロだったこと、未だに10万人以上の人々が帰宅できないことなどを含め、批判的に報道。その川内原発で早くも配管に穴?
安倍談話と天皇談話が比較され、日本ではアベ談話を評価する論調が読売、産経などで流され、世論調査で46%もの人々が評価しているという。ところが海外の論評は英国の保守系高級紙タイムズが「恥ずべきほどなまでに、日本の罪ときちんと向き合わなかった」
新潟平和のための戦争展 と酷評したように欧米のメデアは批判のオンパレードだ。アジアも中韓はもちろん、東南アジアも批判的だったと思われる。マレーシアのサンがどう論評したか、問い合わせてみたい。安倍談話は日米の合作説もある。天皇談話については内外の評価は高いようだ。
昭和天皇と違い、現天皇・皇后の平和への思いは強いように見える。現天皇が元旦の所感で「満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本の在り方を考えていくことが、今極めて大切なことだと思っています」との言葉は明白に安倍に向けられたもの。
安倍の黒幕として知られる「日本会議」は村山談話の時も反対運動を展開し、国会決議を阻止した。今回も彼らを代弁する産経新聞は社説で「首相は過去の断罪を排せ」と叫んでいた。天皇の認識と安倍一派、日本会議、産経の認識とは真逆であることは明白だ。
美智子皇后も13年の誕生日に「5月の憲法記念日を挟み、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます」と感想を述べた後、明治憲法に対抗して教師や農民たちが中心になって『五日市憲法案』への深い感銘を述べたのに私は感銘を受けた。