たきがしら湿原の紅葉
28日(水)曇。昨日は抜けるような青空の下、年金組合で旧上川村の奥の「たきがしら(滝首)湿原」の紅葉狩りに出かけ、一時間ほど愛でた後、昼食会となった。勿論七福温泉にも浸かる。男性6人、女性4人。道中、運転手さんから貴重なお話も聞けた。
阿賀野川ライン下りの「ライン」は東北や新潟など日本各地を旅して書いた「日本奥地紀行」で知られるイサベラ・バードがドイツのライン川から採ったものだという。又、湿原は昔の集落跡でそこの子どもたちは6キロの雪道を親の先導で学校に通い続けた話など。
安倍政権は強権を発動し、何が何でも辺野古基地を造り、アメリカに奉仕したいらしい。この属国振りは韓国、イラクにも劣るという話。韓国では「環境条項」が韓米地位協定に創設されていて基地内の汚染について、各自治体が基地に立ち入って調査できるのだと。
たきがしら湿原の紅葉 又返還された米軍基地内で汚染が見つかれば、米軍が浄化義務を負うと。日本はどうかと言えば、そうした場合でも米軍に浄化義務はなく、破壊、汚染した基地の「原状回復義務」は免除され、米軍に代わって日本政府が浄化義務を課され、その費用まで負担する。
私は韓国やイラクはまさに米軍に依存し、日本以上に米国のいいなりではないかと思っていたのだが、とんでもない誤解だった。前泊氏はイラクでさえアメリカに占領されていた時に結ばれた地位協定では「もし中東諸国を攻撃することになっても自国からの出撃を拒否できるとなっていた」と。
これは私も以前、書いたことがあると思うが、ニュージーランド政府は今でも核兵器を積んだ米軍艦船の寄港を拒否している。日本は米軍に問い合わせると「否定も肯定もしない」という回答で納得して寄港を認めるわけだ。NZは積んでいるか否かを言わなければ認めないと。
昼食の新そば 韓国ではソウルから車で2時間ほどの距離にある西海岸の村「梅香里」では住民たちの命がけの反対運動によって、05年8月、米空軍の射爆場が54年ぶりに閉鎖されたのに日本は米軍に不利なこうした情報を日本には伝えないと。私たちはこんな情報も知らない。
米兵による犯罪はあとを絶たないが、韓国でもこれは日本同様「米兵は現行犯逮捕されない限り、起訴以降にしか身柄を拘束できない」となっていたが、12年5月、韓国政府は米軍にこの規定の削除を求め、実現した。これも韓米政府は改定ではなく運用改善だと。
日本の地位協定は韓国、イラク以下と言ってはこの両国に失礼な話だが、韓国、イラクの置かれている状況を考えればそう言わざるを得ない。戦争に負けたとはいえ、戦後70年も経って、同盟関係を誇る国が対等平等を求める交渉提起すらできない屈辱政権なわけだ。