さて、ロンドンと東京に住んでいて感じる大きな差、それは流行です。
もともとヨーロピアンカルチャーってそうなんだと思うんだけど、流行を追うっていうことがあまりないと感じます。
例えば、日本だとここ数年、女性のファッション見てますと、とにかくゆったり系で、幅広パンツにゆったりコートみたいな感じで、特に若い人はほとんど判で押したようように同じ格好をしますよね。
どこのショップでも同じような傾向で、右に倣え!!!って雰囲気が充満。
こういうことがほとんど絶対にないのが欧州、そしてロンドン。
正直、日本と比べたら若者のファッション感度は高くありません。
日本の子達の方がはるかにオシャレだし、服にお金をかけてるのは間違いないと思います。
一方、若いLondonerの子達って、自分に似合ってれば、自分がよければそれでいいっていうことで他がどうかをすごく気にするということがないようです。
これは欧州的なメンタリティーだと思うのですが、やっぱり日本よりは成熟していて「大人」の文化だと感じますね。
人は人、私は私、つまり個人主義というものが根付いていて、別に無理して真似るとことなんてないでしょってことでしょう。
そもそも欧州は人種の坩堝だから、人が自分と違うのは当たり前ですしね。
日本にいると、なんか流行から外れたら、、、、疎外感みたいなものすら感じる、ちょっと行きすぎたところがあるように思えます。
メディアをみてもそう。
バラエティなんかはとにかく「今の流行は」を取り立てるのだけど、ロンドンに住んでた時ってああいうメディアの取り上げ方ってほとんど見たことなかったような気がします。
日本のテレビ番組って企画力すごくあるけど、どうもチャイルディッシュで騒がしい。メディア全体がどれもヒステリックな感じ。昨今もそうだけど。
メディアだってイギリスのメディアは騒ぎませんね。
一昨年のBrexitが決まった日だって、あれはもう驚愕の日だったのにかかわらず、ほとんど普段と同じ番組構成で特番らしいものすら見かけなかった。当然、BBCニュースではそれにフォーカスしてたけど。
ま、いずれにせよ、個人主義というものの成熟というものが根底にあって、それが若者のファッションにすら影響しているというのがロンドン、イギリス、そして欧州文化なのではないかという気がします。
そろそろ日本も流行りものに飛びついて、誰も彼も同じ格好というのから脱皮してもいい時代なのではないかという気がしますが、メディアもSNSも相変わらず人と違う行動や考えを肯定したがらないように見受けられるのでもう少し時間がかかるかもしれませんね。
なんか我々50歳代くらいからそういう「大人文化」を発信できたらいいんじゃないかなと思うことがあります。
人は人、自分は自分、流行っていようと流行っていまいと好きなことを追いかける。
自分らしさというもの大切にして生活や人生を組み立てる。
流行や会社が主役ではなくって、自分が主役であるという自覚を持った、根っこを持った生き方。
私はまだまだですが、ロンドンから帰任したときにそういう思いが強かったですし、今もそういう影響は自分の中に生き続けていると思います。
元Londonerであったことを忘れずに、生きていこう!
おわり。
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