キャメロンの花々1
2日(水)曇り。久しぶりに海岸線に沿って松林を歩いた。夏の間、余り人が歩かなかったのか、遊歩道が隠れるほどに雑草が伸び、顔に蜘蛛の巣がかかるような荒れようだった。往復1時間余りでしかないが、折角減らした体重を元に戻したくはないので今後も歩く。
消費税増税のニュースで埋め尽くされた新聞記事など読む気もしない。「家計の負担続々」とか「節約もう限界」など、あたかも準備されたような記事の見出しが躍っている。それより、小泉元総理が昨日名古屋での講演で政府・自民党が「原発ゼロ」を決断すべきだと。そうすれば、自然エネルギーが一気に進むと。
小泉氏の発言は思い付きではない。8月にフィンランドの最終処分場を原発メーカーの三菱、東芝、日立の幹部と見学して以来、確信をもってあちこちで発言していた。メーカーに声をかけたのは小泉氏だと。毎日記者の山田孝男氏がその発言を追い紹介している。小泉氏は勿論現職時代は原発推進論者だった。
キャメロンの花々2
小泉氏は山田氏の「いつ考えが変わったんですか」という問いに「勿論3.11だよ」と答え、フィンランドの原発は4基、完成したオンカロの処分場はその2基分に過ぎない。日本は54基もある。処理場がないじゃないかと。核のゴミ最終処分場の問題を「ゼロ」の根拠に挙げたことが核心をついている。本気の証だと私は見る。
電力会社や政府自民党の大勢は苦々しく思っているだろうが、無視はできまい。「元の人」と無視するかのように装いながら、菅官房長官がわざわざコメントをだし、「言論の自由だ」などとわけのわからないことを言っている。依然として影響力のある人物なのだ。
小泉はそれを読んでいるからこそ、昨日の講演会ではテレビを入れず、写真撮影で済ますという演技までしている。政権を混乱に陥れることを避けたという解説がなされている。元より小泉に安倍政権を危機に陥れる意図があるはずもないが、原発への危機感は確かだ。
キャメロンの花々3
今自民党内にあらゆる問題に対して反対しにくい雰囲気が蔓延している。深刻化する一方の汚染水問題を初め、核ゴミの最終処分場を巡っても河野太郎氏を初め良識派はかなりいるはずだ。原発再稼働をストップさせるには自民党内の良識派を動かす必要がある。
散々批判してきた小泉純一郎氏にそれを期待するのはおかしな話だが、自分の過ちに気づいて考えを変えるのはあり得るし、歓迎すべきではないか。小泉氏は「今ゼロを打ち出さなければ将来ゼロにするのは難しい」とまで言っている。彼の動きに期待してみたい。
実際問題、反原発運動も脱原発の動きも袋小路に入った感じもあるから、泉田新潟県知事や小泉氏のように今まで推進であった立場の人達を含めて、他の政策では意見が違っても、国民全体が原発ゼロの一点で共同できるのなら、そうすべきではないかと思うのである。それほど緊急を要する問題ではないか。
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