ネズミ大根
16日(水)台風接近で大荒れ。でも幸いなことに新潟は雨も風もさしたることもなく通過したようだ。中学生の頃、伊勢湾台風や第二室戸台風を経験している私としてはその恐ろしさは忘れるものではない。後始末のために数日間学校が休みになった記憶がある。
地震、津波に台風、日本はこれらの災害と向き合って生きてきたし、今後も逃げるわけにはいかない。しかし、原発は選択によって逃げることは可能だ。池田信夫氏など推進派が自動車事故や飛行機事故などと比較し、原発は安全などと言っているのはまやかしだ。
まやかしと言えば、安倍政権の集団自衛権を容認するために07年の第一次安倍内閣で立ち上げた『安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会』という御用機関である。この内閣に拘わらず、政府の審議会、懇談会等の第三者機関を装った国民騙しの装置である。
パパイヤ、マンゴー、スイカ
その構成員を見ればすぐにわかる。この通称有識者会議は13名からなり、座長は元駐米大使・柳井俊二、座長代理・北岡伸一(東大名誉教授)、その他岡崎久彦元駐タイ大使(つくる会や右翼系雑誌の常連)、佐瀬防衛大名誉教授など名だたる軍備拡張論者が名前を連ねている。
最初から結論ありきのメンバーなのである。マスコミはこうしたメンバー構成を問題にすることは滅多にない。原発関連の審議会では流石に露骨な人選は出来ないから、反対派を入れることはするが、決して過半数にはならないように配慮する。そして国民を欺く。
それより今日は、こうした動きを批判してきた漫画家・やなせたかしさんの死を悼みたい。私は隠れファンだった。引退を宣言していたが、東日本大震災で女の子から「アンパンマンが助けに来てくれる」との手紙をもらい、現役続行を決意したと。最後の学校K中に赴任した時、体育館で列に入らず、後ろでたむろしていたツッパリ君たちに「僕はアンパンマンのファンで特にバイキンマンが好きです」と言った。
マンゴスチンの果肉
「世の中、アンパンマンだけじゃつまらない。バイキンマンがいるからあの話は成り立つ」と話したら、彼らは名指しされたと勘違いしたか、教室に入ると私のクラスのボスが“おめえ受け狙いの話すんじゃねえよ”と絡んだ。53歳の大先輩に対して、「おめえ」とは許しがたい。若いころならはり倒したに違いない。円熟した私は「君はバイキンマンなの?」「・・・・」
子どもの頃は別にして、大人になってよく見たアニメ漫画がアンパンマンだった。やなせたかし氏も大好きだった。改めて調べてみると、「それいけ!アンパンマン」も「手のひらに太陽を」の歌詞も22歳で京大の学徒兵として特攻隊で戦死した弟を思っての詩だと。
自身も大陸に出征し、前線ではなかったために一度も中国兵に銃を向けることはなかったが、軍内部の理不尽や飢えを経験したことがアンパンマンに表現されているという。「生きる喜び、たとえ胸の傷が痛んでも,何のために生まれて 何をして生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ」手のひらは「僕等はみんな生きている生きているから歌うんだ」 みんなじーんとくる歌詞だ。やなせさん、安らかにお休みください。
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